特定非営利活動法人

仙台敬老奉仕会


第27回研修会

平成24年11月16日
会場:仙台福祉プラザ ふれあいホール(参加者150名)

イントロダクション(吉永 馨、敬老奉仕会会長)

1. 労災病院で病院ボラをやっていた。特養にもそれが必要だと痛感した。

欧米では介護施設に沢山のボランティアが入り、お年寄りを支えている。日本ではコーラスグループ慰問はあるが、直接お年寄りに寄り添いをするボラはほとんどいない。
資格のない素人が年寄りの所に出入りすることは許されない。

2. 施設がそう思っている。国の指導方針にも「寄り添い」を指導していない。
看護系、介護系学生もボランティアをどう受け入れるかを教えられていない。

3. これは知らないからだ。学習すればいいのだ。敬老奉仕会を組織し、研修会を初めて、施設の職員やボランティア志望の市民に呼びかけた。
少しずつ成果が上がり、寄り添いボランティアが10名くらいになった。まだまだ不十分、そこで今年2月、リバーサイドとロサンゼルスを訪ねて現場を見学してきた。
毎日10人も20人もボランティアが来て、年寄りに奉仕していた。

4. そこでアメリカの専門家をお呼びして実情を語って頂こうと考えた。
リバーサイド市は仙台の姉妹都市、ロサンゼルスは日系人が多く、介護施設も立派なので、参考にしやすいと考えた。

5. 講師紹介をいたします。リバーサイドからはElizabeth Tylerさんとブーシェ洋子さんに来ていただいた。
Tylerさんは手広く介護事業を展開しているPlott Health Careの副社長で、法学博士です。そのなかのOrange Tree Nursing Centerの代表役員です。
Yokoさんはリバーサイド市の仙台交流会の代表者で、通訳を担当してくれます。Yokoさんには、2月に訪問したとき、本当によくお世話して頂きました。

Los Angelesからは草野可奈子さんに来ていただいた。ここに敬老シニアケアという大きな老人介護組織があり、4つの施設を経営している。
主として日系アメリカ人のお世話をしている。彼女はそこでHealth Promotion Specialistという資格で活発に活動している。
私たちは2月に訪問した時、大変お世話になりました。

5. みなさま、よく聞き、討論し、アメリカのよい所を取り入れて頂きたい。教育に生かして頂きたい。

講演要旨

講演1 エリザベス タイラー氏

(リバーサイド市 オレンジ トリー ナーシングセンター所長)

1. アメリカにおける介護施設の経費 一日平均174ドル(125~600ドルに分布)

2. ボランティアの種類

宗教礼拝サービス
社会的クラブ
高校生
地域奉仕(コミニュティサービス)

3. ボランティア申し込みと審査

申込用紙に記入
審査:経歴、健康状態、趣味、興味、技術など

4. オリエンテーションと研修
患者さんの種類とそこでのサービス
施設の説明、ルールと規定、安全確保、非常時対応

5. 行動規範

正直と信頼が大切
守秘義務
ボランティアの身分を常にわきまえる事

組織の規則の順守

講演2 草野可奈子氏

 

(ロサンゼルスのけいろうシニアヘルス、健康増進専門官)

1. 敬老ヘルスケアの歴史

2. ボランティアの効用
健康増進、慢性病の予防、認知症の予防、社会の変化への適応、達成感による充足感

3. ボランティアを始めるときのプロセス
問い合わせ→相談→オリエンテーション→ボランティア開始

4. オリエンテーションの内容
組織の説明、アルツハイマー病の基礎知識、虐待の知識、ボランティアの責任、行事、書類の書き方、IDの作成、質疑応答、施設の見学

5. ボラの年齢層。
敬老ナーシングホームでは恒例ボランティアが多い

6. 一か月のボランティア実施時間
  11時間から20時間奉仕をするボランティアが多い

7. ボランティアの継続期間
6年から10年継続が一番多い。

8. ボランティアの管理が大切。
コンピューターで常時把握できるシステムを活用している


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