特定非営利活動法人

仙台敬老奉仕会


第48回研修会

平成28年5月27日(金)午後3時から
会 場:仙台福祉プラザ 第1研修室

講演1:高橋 治(仙台老人福祉施設協議会顧問、前期までの会長)
テーマ:特養の現状

講演2:吉永 馨(当会会長)
テーマ:寄り添いボランティアの振興

講演1の要旨
1.安倍総理は新3本の矢を提唱し、その3番目に「介護離職をゼロにする」と言っている。現在、親などの介護のため職を辞める人が年間10万人。介護辞職をする人の年齢は40~50台で、働き盛り。それが産業界から離脱すると大きな損失になる。だから介護離職をゼロとすると主張している。
そうなれば介護は誰が担当するのか。総理は介護施設を増設し、10万床増やすというが、都内では地価が高く新設は容易ではない。また、新設しても職員が確保できず、作っても空床となるところが多い。
介護離職ゼロは単なる理想に過ぎない。

2.特養は終の住まいである。身寄りのない老人にとって、ここで最後まで過ごすほかはない。一時個室のみが許可されたが、今は4床室も認可された。個室で構成するユニット型と、4床室の病棟とを併設するのが現実的である。個室は当然室料が高くなる。

3.経済的に恵まれない人の中には、1割負担で済む介護料さえ払えない者もいる。

4.介護職員の給与は低い。一般の職業の同年代の人の平均給与は月30万であるが、介護職員は21万である。その差は10万に近い。介護職になり手が少ないのは当然である。

5.介護施設は人手不足である。介護職員の最低基準は入所者3人に1人であるが、その数では介護が仕切れない。2人に1人、あるいは2.5人に1人に増やして対応している。最近は入所者の介護度が高くなり、手が掛るからである。

6.そのような現実の中で、ボランティアによる協力や市民の寄付による支援が切に望まれる。敬老奉仕会のご協力に感謝している。

講演2:講演に用いたスライドを転写しました。


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