特定非営利活動法人

仙台敬老奉仕会


第61回研修会 講演要旨

日 時 : 平成30年07月20日(金)午後3時から4時半まで
会 場 : 仙台福祉プラザ11階 第1研修室
講 師 : 山崎英樹先生(医師、青山会医療福祉グループ会長)
演 題 : 認知症新時代 -どこから来て、どこに行くのか-

講演要旨

  • 認知症は、昔は老耄とされ、病気とは考えられなかった。もはや存在価値を失った人とされていた。時代と共にこの認識が変わり、今は社会の構成員とされている。
  • 初期には認知症を有する者のニードに対応することが中心であったが、いまはその人の人権として理解されるに至っている。
  • 1980年、「ボケ老人を抱える家族の会」が発足した。2006年から「認知症の人と家族の会」に名称を変更した。現在各県に支部が結成され、会員数は11,000名となっている。
  • 権利尊重型の対応。認知症の人も人間としての権利がある。これを基本にした対応が必要である。この思想は1960年代にアメリカで始まり、1970年に日本にも伝わった。
  • 認知症の人は間違いを犯す。犯した後、本人も間違いに気付いている。しかしその失敗を叱られると、怒りを感じる。失敗しても叱られない環境が必要である。
  • 認知症の人は、隠す必要はない。そのまま生きれば良い。生きる権利を主張すべきだし、周囲もこれを当然視しなければならない。

講演後、真剣な質疑が相次ぎ、聴衆の関心の深さが表れていた。それだけ聴衆に深い印象を与えた故であろう。

会場風景

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